最近041このつぼみに栄養が詰まっているのです
■ 2023年 清明の

今年の桜の開花は、例年よりずいぶん早い気がします。菜の花の伸長も少々早いような感じ。この菜の花…というか実際にはツボミですが。実は栄養がものすごく詰まっています。そんじょそこらの野菜を食べるなら、菜の花を食べなさいというくらいの勢いです。我が家も売れ残りをガンガン食べています。

ところで、この夏くらいにホームページのリニューアルを予定しています。数年前に作り替えたのですが、時代の流れがはやく、ついていくのが大変です。その影響で更新頻度が落ちますが、Facebookやインスタ(これは中山個人のアカウントのみですが)で近況をチェックいただければ幸いです。

最近041満杯になるくらい混雑することも
■ 2023年 雨水の

とんでもなく寒かった冬は過ぎ、ようやく春らしい日もあるようになってきました。畑では春に向けての準備作業が始まり、育苗ハウスでは種まきもスタート。既に可愛い芽が出始めています。

寒い間は低調だった鶏の産卵も回復し始め、平常運転に戻りつつあります。人間と同じで寒い時期は活動が停滞します。フワフワの羽毛があっても、寒いものは寒いのです。逆に、そんな中で少ないながらも産卵を続ける猛者がいるのは大したものですが。

最近040こう見えても-5度くらい
■ 2023年 大寒の

遂に来た、真冬らしい大寒の寒波。例年このような「ウェーブ」は何度かあるのですが、今年は年明け後も暖かさが続いたため、骨身にこたえます。おそらく氷点下8~9度程度まで下がった我が家では、トイレの水を含めあらゆるものが凍り付きました…。

こうなると頼りになるのは薪ストーブです。逆に薪ストーブ以外の暖房は、イマイチ効果が薄い気がします。灯油ストーブも全開にすればそこそこ暖かいですが、燃料代が大変。灯油ファンヒーターは、あまりに寒いと暖かさが半減するように感じます。なおエアコンはありません。

最近039構ってくれないのかしら?
■ 2022年 冬至の

寒くなってもヤギ姉妹は元気。反芻動物であるヤギは、自前で温度を上げられるのです。かなり寒くなり心配して見に行っても「なにー?なんかあったのー?」と寝ぼけまなこでこちらを見てきます。人間よりはるかに強靭で、心配無用のようです。

画像は、頭突きで開けた「窓」からこちらをうかがう姉妹。夜間は敷地内に放しまうが、昼間は小屋の中なので退屈そうです。それでも居室8畳、運動場8畳の面積があるので、決して狭いとは思えないのですが…。人間も動物も、贅沢を覚えるとダメですね。

最近038毎日取れます
■ 2022年 大雪の

寒くなると、石蔵に避難してくるネズミが増えます。蔵には鶏の餌や芋類が保管してあるため、ネズミには宝の山に見えることでしょう。そのままにしておくとあれこれ食い荒らされるので、当然ネズミ取りを仕掛け、かつ定期的にメンテナンスをします。

幸いにもネズミが蔵に入れる入口は一か所。他の箇所は厳重に封鎖してあるので、入るにも出るにも必ずここを通らなければいけません。つまり、ここにネズミ取りを仕掛ければ100%取れます。今日も二匹かかっていました。これが十匹前後になったところで新しいものと交換しています。

最近037卵黄でコクを出します
■ 2022年 小雪の

真冬の野菜「ヤマイモ」の出荷を前に、とろろご飯にして試食です。よくヤマイモとナガイモを混同されている人がありますが、違う野菜です。ヤマイモは粘り気も味も強く、ナガイモほどの水分はありません。ナガイモよりは高価ですが、いわゆるとろろと言えば間違いなくこちらです。

コンロの炎でヒゲ根を焼き、皮ごとすりおろします。見た目さえ気にしなければ、皮は剝かなくてOK。ヤマイモに限らず、野菜の栄養と言うのは皮およびその周辺に多いため、あまり固くない限りは剥く必要はないのです。風天の卵と一緒にいただきます!たまらぬ。

最近036切って植えても問題なし
■ 2022年 立冬の

11月は、タマネギとニンニクの定植時期。お手伝いを頂き、ずらりと並んだタマネギ苗が圧巻です。植えたタマネギが収穫に至るのは来年の6月。半年以上に渡って畑で過ごすのは、タマネギとニンニクに加えて村田町特産のソラマメくらいのものです。

ちなみに風天では、タマネギ苗はある程度短くカットして植えています。あまり長いと葉が風に煽られたり、そもそも邪魔で植えにくかったりします。また初期生育が旺盛すぎると「とう立ち」してしまい、商品にならなくなります。最初にある葉は枯れてなくなりますし、問題はないのです。

最近035緑のグラデーションが美しい
■ 2022年 霜降の

旬の時期に「ごく短い間だけ」見られる、ちょうどいい大きさの葉物が並んだ姿。生育途中や後半は、絵面としてはここまでバシッとは決まらないんですよね。ただ、それが本来の畑の姿です。逆によくある「畑の写真」は、過程をすっとばした外向けのものということになります。

御覧の通り、緑の葉物にもさまざまな色合いがあります。しかし世間ではどうしても「色味」、たとえば赤や黄色が刺し色で入ることが重視されがちです。農家としてはちょっと寂しい気もします。誰か緑だけのグラデーションでサラダ等の料理を作ってくれる、尖ったシェフはいないものでしょうか。

最近034腰が痛くなります
■ 2022年 秋分の

この時期は間引きの季節。大根やカブはある程度の密度で播いて、適切な間隔になるよう間引きを行います。品目・品種によって間引きのあんばいも微妙に変えているんですよ、実は。

間引いた間引き菜は捨てずに取っておき、鶏の皆さんの食事となります。若くて柔らかい葉は、特にヒヨコたちには食べやすくて人気です。そんなヒヨコ、見るたびに大きくなっています。子供の成長というのは早いものですね。

最近033すくすく育て
■ 2022年 処暑の

白菜は育苗するのが普通ですが、今年から古式ゆかしく直接大地に播いてみました。白菜は定植時に暑いとすぐにしおれてしまい、また活着するまでに根が傷んだり生育が停滞したりするため、敢えて昔の方法を採用。

白いマルチフィルムは、害虫よけの効果があるという試作品を、モニターとして使ってみています。しかも生分解マルチで、土中で水と二酸化炭素に分解されていくという優れもの。効果があるか期待しています。

最近032正体不明のトマト
■ 2022年 立秋の

生き物には突然変異というものがあります。画像は黄色く丸いはずのトマトの株の中で、ひと株だけ現れた赤く細長い謎のトマト。試しに食べてみるととても美味しいので、これの種を取って増やしていこうと思います。

固定種の種は遺伝的に非常に多様で、変異とまでいかなくても形質のバラつきがけっこうな頻度で発生します。有用なものはそう多くはないですが、今回のような「あたり」も稀に見つかります。面白いものです。

最近031「キレイになったわ~♪」
■ 2022年 小暑の

何か忘れていると思ったら、このホームページの更新をしばらく忘れていました。更新しようと思ってしないのはありがちですが、更新そのものを忘れるのはあまり経験がありません。SNSには投稿しているのですが…農繁期とは恐ろしいものですね。

画像は、まだ(おそらく実際には)梅雨が明けていない中で、小屋を掃除してもらってご機嫌のヤギ姉妹。積年の床の汚れを取り、良い香りのカンナ屑を敷き詰めてあげました。人間でもゴロゴロしたくなるくらいのクオリティです。

最近030よい香りが漂います
■ 2022年 立夏の

ゴールデンウイーク前後は、藤の花の盛りとなります。一般的には「藤色」と言われる紫の花が咲くのですが、我が家の前にある藤はどこか外部からやってきた子のようで、白い花が咲きます。このあたりでは見ない色ですが、どこから来たのだろうか。

さらに藤は水が多い場所によくあると聞きますが、この場所はそこまでは水が多くない気がするのです。でも井戸はあるので…地下にちょっとした、水が溜まるスポットがあるのかもしれません。

 

最近029品種によって花の色も微妙に違います
■ 2022年 穀雨の

すっかり暖かくなり、ソラマメの花も咲き始めました。村田町はソラマメが特産!風天も例年、ほぼお客さん向けにのみ作っています。市場などからも引き合いはあるのですが、豆類ってものすごく収穫の手間がかかるんです…。出せば儲かるのかもしれませんが、ソラマメだけを構うわけにもいかないので、今の量が精いっぱい。

村田のソラマメは宮城県内ではすっかり定着しているようで、6月には道の駅 村田で「そらまめ祭り」が開催され、毎年大行列になります。大量に必要なのでなければ、風天のお客さん方には漏れなくお届けしますので、どうぞご安心ください。

 

最近0283~4回に分けて植え付けます
■ 2022年 清明の

4月に入り、ジャガイモの植え付けがスタート。早い人は3月から植えていますが、早く植えたからたくさん取れるものでもないですし、他の仕事との兼ね合いもあり、風天はのんびり今月からスタート。月内に植え終わればOKくらいの緩いスケジュールです。何しろ種芋の総量が120kg以上・8品種に渡るので、どうしても時間がかかるのです。

ジャガイモは身近な野菜ですが奥が深く、品種によって味も結構違います。また新じゃがから美味しいもの・寝かせた方が味が乗るものの差も明確です。まずは先行して掘る3品種50kgを植え付け終わりました。調子がいいので、明日もこの勢いでガッチリ進めようと思います。

 

最近027分からなくならないようコンテナ別に管理
■ 2022年 春分の

春のお彼岸が来ると、いよいよ春作の本格化という気分になってきます。ジャガイモの植え付けに備えて、石蔵で保管している自家種芋の整理を行いました。一部個人のお客さんへの春からの販売用(食用)もあります。

風天のジャガイモは75%が自家種です。新しい血を入れるため、すべて自家種にはしませんが、出来ばえの安定感は自家種の方がはるかに上だと感じます。ひとつ弱点があるとするならば、病気の一種で肌が汚くなりがちなこと…。ただし味は良いので、今のところお客さんからクレームが来たことはありません。今年も美味しくできますように!

最近026これは序の口、畑はまだまだあります
■ 2022年 啓蟄の

春作の準備で畑を耕す作業がスタート。事前に雑草を粉砕し、分解しやすいようにしています。風天は雑草も大事な資材のひとつ。ご近所さんからは「昔はみんな中山君みたいなやり方だったんだよなあ…」と言われたのが印象深いです。有機栽培と言っても、昔はそれが「慣行栽培」だったわけですからね。

しかしこの時期はまだまだ寒い!!今日は半日トラクターの上にいましたが、キャビンがない貧乏トラクターなので吹きっさらしなのです…。水稲農家は水はねの問題もあるのでキャビン付き(≒エアコン付き)が多く、夏も冬も快適そうです。畑作の小規模農家は、服装の調整で我慢でございます。

最近025狭い場所を耕すのは難しいのです
■ 2022年 雨水の

ヤギ小屋前のビニールハウスでは、春の作付準備が進行中です。ビニールハウス内は当然広さに制限があり、また構造物にトラクターを接触させるとすぐに破損してしまうため、運転に非常に神経を使います。普通の露地の畑であればもっと楽に作業できるんですが、ハウスは一瞬気を抜いただけでパイプを曲げかねません。

耕す作業に限らず、潅水(水やり)や開口の調整による温度管理など、手をかけなければならない部分は多いです。感覚ですが、露地の3倍以上は手間がかかるんじゃないですかね。環境を人工的に操作する大変さが身に沁みます。早く春にならないかなあ。

最近024すべての窪みに種が入っています
■ 2022年 立春の

立春とは言ってもまだまだ寒い!昨日は外で仕事をしていたら体の芯まで冷えて、この冬で一番寒く感じたくらいでした。お風呂に入り、薪ストーブにあたってようやく人心地つきました。あまりに寒くて胃が痛くなったのは久しぶり。

そんな時期でも育苗ハウスでは種まきがスタートしています。画像は「ペーパーポット」という紙製の容器に種を播いた図。すべての穴に手作業で小さな種を播くので、かなり集中力が必要です。このように地道な作業を経て、野菜ができあがります。

最近023掘られたばかりの大根たち
■ 2022年 大寒の

真冬の根菜は、凍結を避けるために一度抜いて埋めなおす「雪囲い」をしてあります。出荷の際はその都度土の中から掘り上げていきます。寒さに強そうなイメージのある冬野菜ですが、そのままにしておくと凍結・解凍を繰り返して中が凍みてしまい、とても食べられたものではなくなるのです。

野菜としては生きていて、春には花を咲かせたりするのですが、僕ら農家は野菜を出荷するのが仕事ですからね…。大根ひとつとっても色々な品種があり、ふと見てそのバリエーションに感心することもしばしばです。

最近022「カメラはちょっと…」
■ 2022年 冬至の

新年最初の更新は、久しぶりに登場のウサギ。ほかの動物に押されて出番は少ないですが、風天初の動物がウサギであり、正式なマスコットでもあります。この時期は寒いため、ホットカーペットを入れてもらうのですが、もうそこから動きません。このあたりは人間と同じですね。

大きな目の「ムカゴ」の向こうには、黒い美熟女の「ルッコラ」姐さんがいます。しかし真っ黒なため、撮影が非常に難しい!ルッコラは風天の動物の中でも最高齢で、7歳程度になります。ウサギは上手に飼えば10年以上は生きるとのこと。長生きしてほしいものです。

最近021すっかり鶏といったいで立ち
■ 2021年 大雪の

この間までヒヨコだと思っていたA群ですが、すっかり大きくなって声変わりもしました。まだ小ぶりではありますが、ニワトリらしい姿になりましたね。B群C群とは品種が違うせいか、どうもちょっと「抜けている」といいますか好奇心旺盛で、人間にさかんに寄ってきては足をつついたりズボンを引っ張ったりまします。大丈夫なのか、そんな調子で、鳥として。

A群の初産卵は年明け1月の下旬頃を見込んでいます。その頃までには男子は「コケコッコー」と鳴き、女子はだんだん巣箱(産卵箱)に興味を示すようになっていきます。慣れないうちは、男子でもたまに産卵箱に入ってみたり、産卵行列に並んでみたりもするんです。おかしいですよね!

最近020何を考えているのだろうか
■ 2021年 小雪の

タマネギ・ニンニク・ソラマメの仕事で忙しく「立冬」期間が過ぎそうなので割り切って小雪に移行です。画像は、ヤギ小屋に併設された運動場で、物思いにふけるモモちゃん。寒くなってくると日光浴のためよく外に出ていますが、しばしばこうやって考え事もしています。

夜は小屋の扉を開放して自由にあたりの山を歩いているので、外に出たいわけでもないと思うのです。もっとヤギを知るため、より母屋の近くで飼いたいのが本音。できれば母屋の隣の、梱包作業場くらいの距離感に置きたい。でもそうなると大規模リフォームや家の建て替えが前提になるので、彼女たちが存命中には難しいだろうなあ。

最近019ヤマイモ本体の収穫はまだ先
■ 2021年 降霜

少しずつ寒くなり、ヤマイモのつるには「ムカゴ」がついています。ヤマイモの赤ちゃんで、これを植えればいずれヤマイモが取れます。ただムカゴからだと、大きく育てるのに何年か要するので、普通は小さい芋を種芋として使いますね。

食材としても使われるムカゴですが、風天では出荷・収穫はしていません。量を取るのがなかなか大変ですし、取っても高価なため売りにくいのです。味に少しクセがあるので好みも分かれますしね。そしてお察しの通り、ウサギのムカゴちゃんの名前の由来でもあります。似ている…

最近018用途別にコンテナを分けます
■ 2021年 寒露

秋は里芋とサツマイモの「掘り取り」野菜ツートップで結構忙しいです。特にサツマイモは掘ってすぐ出荷できるわけではなく、一度温度が極端に高い環境に置く"熟成"工程が必要なので、先読みして掘らなければいけません。そのまま延々と保管していても大して味が乗らないのです。

風天には市場のような規格はありませんが、収穫時にはサイズや状態を見て三つに分類します。画像で例えますと、右が出荷用、真ん中が妻用、左が鶏用です…。

最近017葉物の格好になってきました
■ 2021年 秋分

秋冬野菜の生育&播種は、やや遅れながらも何とか進行中。今年は夏の終わりに雨が多かったので畑の準備が難しく、一部の作業を簡略化せざるを得ませんでした。それでもきちんと育ってくれる種と野菜に感謝です。こいつらも最初は1mmくらいのゴミみたいな粒なんですが、どこからこんな生命力を捻りだすのかいつも不思議に思います。

あと1~2週間もすれば、だんだんと秋冬の盛りが始まりそう。僕自身の楽しみです!

最近016まだまだ播きます
■ 2021年 白露

「山の畑」に秋冬野菜の第一弾を播き、可愛い芽が出て生育中。しかし根と茎から増える雑草「スイバ」が勢力を増していたため、ひとつひとつほじくり出して廃棄しました。トラクターで耕すとどうしても粉砕されて増殖するんですよね。雑草すべてがダメなわけではないですが、こいつはタチが悪いので許しません。

それにしても今年は天候が不順で思うように仕事が進みません。色々工夫して進めてはいますが、ある程度天候を操作できる超能力でもあれば楽なんですけどね。

最近015よーしよしよしよし
■ 2021年 処暑

処暑という割には蒸し暑さが続きますが、朝晩はいくらか涼しくなってきました。ここから先は日照と雨とがほどよく繰り返してほしいところです。梅雨明けから今にいたるまで、あまりにも不順な天候が続いて参っています。

そんな中でもなんとかカボチャを収穫してハウスで乾燥中。抱っこしてあやしてみました。飛騨系の細長い品種で、これでもなじみ深い西洋系の肉質です。「すくなカボチャ」の名が有名ですが、これは商標なので特定地域の農家しか使えません。残念…。

最近014普通じゃない色合い
■ 2021年 立秋

一応「立秋」を迎えたものの、暑さが続く宮城県村田町。最低限お盆を過ぎないと暑さは和らがないと思います。しかし今年は連日30度越えで、体感的には過去一番の暑さ!まんべんなくここまで暑いのはそうそうないんじゃないでしょうか。雨も少ないし。

画像は夏の風天の売りの一つである、色とりどりのピーマン諸君。赤や黄が「ない」のがポイントで、他にはない色合いの品種をアソートしています。固定種以外にも自家採種のオリジナル品種「グリーンテンダー」が混ざり、異彩を放ちます。

最近013暑さに参っているゴロー
■ 2021年 大暑

大いに暑い、大暑の時期となりました。梅雨明けしてから急な暑さで人も野菜も動物もキツイ今日この頃。影響はもちろん犬のゴローにも出ました。

普段は軽トラの助手席に乗って、どこにでも一緒に出かけるのが好きなのですが、連日の30度超えの気温はさすがにきいたようです。「畑に行くよ」と声をかけても小屋から動こうとしません。毛むくじゃらだから仕方ないんですかね。君はのんびりしていなさい。ご主人は働いて来るから…。

最近012学生さんにお話をする中山
■ 2021年 小暑

尚絅学院大学の学生さんがご来訪。農家としての風天というよりは、新たに地域に入って農業を始めるという「生き方」についての話を主に聞きに来られました。コロナ禍でイベントを休止している中で、久しぶりに大人数の来客で掃除にてんやわんやでした。

田舎のポツンと一軒家ですし、そこそこの広さがあるので14人でしたが特に「密」という感じはありませんでした。少しは学生さんの心に残るお話ができたのか、後日感想のメールを頂いたりもしました。嬉しいものですね。

最近011この品種は「とうや」
■ 2021年 夏至

夏至でゲシ。じゃがいもの掘り取りはだいたい今くらいからスタート。品種によって、掘りたてが美味しいものと少し置いた方が良いものとがあります。最初は掘りたてが美味しい品種から、出荷する分だけ少しずつ掘り進み、真夏に集中収穫するのです。

この真夏の集中収穫がかなりキツく、熱中症寸前でクラクラになります。機械で掘りはしますが、拾うのも運ぶのもすべて人力。全ての芋を蔵に入れ終わった後は、文字通り泥のように眠ります。

最近010見ているだけで香ってきそうな
■ 2021年 芒種

草刈りも頻繁にする時期となり、農繁期MAXになってまいりました。最近の画像も「小満」をすっ飛ばして芒種です。豆類が取れ始める時期で、風天ではソラマメとスナップエンドウを収穫中。もう少し後にグリーンピース、さらにしばらくしてからサヤインゲンと続きます。

一方でニンニクやタマネギもそろそろ収穫時期となり、先日はニンニクをすべて掘り上げて乾燥用ビニールハウスに移しました。軽トラに積んだ時点でなかなかの「かくわしさ」これにタマネギも加わった時のハウス内の匂いは、推して知るべしでございます。

最近009食べても美味しいルッコラの花
■ 2021年 立夏の

どんどん暖かくなり、暦の上では夏の始まりとなる「立夏」だそうです。まだそこまで暑いわけではありませんが、暗く寒い冬は遠くへ去りつつあるのは日々実感しています。

画像はあまり見る機会がないであろうルッコラの菜の花です。若くつぼみが開く前のものは食材としても珍重されます。菜の花なのに少し強めのルッコラの風味があり、特にプロの料理人さんに人気なのです。

これだけ売ってくれという方もありますが、収穫が非常に手間なのであいにくお請けしておりません。お店向けのセットには入る場合もありますが、タイミングが合った時のみですね。

最近008綺麗な紫の花が印象的です
■ 2021年 穀雨の

正確には「穀雨」には2日ほど早いのですが、恵みの雨が降りました。例年春は乾燥ぎみのため、雨は本当に嬉しいものです。雨が降って喜ぶ職業は、農家以外にはそう多くないんじゃないでしょうか。昨秋イノシシやカモシカの被害を受けた人参のリベンジ播種も住み、気温も上がるようなので順調に発芽するでしょう。既存のお客さんへの出荷も順次再開となり、ようやく風天にも本格的に春が来た気分。

画像は最近のソラマメ。積算温度が高いせいか、生育は早めに見えます。今後の天候にもよりますが、今年は出荷開始が早く、収量はやや少なくなる気がしています。村田町の特産品でもあるソラマメをできるだけ多くのお客さんにお届けしたいのですが、収穫が結構キツイ作物なのでどこまでできるか分かりません。

最近007溝を切って植え付けていきます■ 2021年 清明の

4月に入ると風天ではジャガイモ植え付けの季節。周りの農家はもう少し早く植える人が多いですが、ジャガイモは多少遅くてもあまり問題ありません。他の仕事との兼ね合いもあり、今の時期になるのです。

ジャガイモの仕事はトマトやタマネギと並んでキツイ仕事のひとつです。重量野菜でそもそも重いというのもありますが、土を動かす作業が多くこれが結構な力仕事になるのです。また風天では一般的な多品目農家より多めにジャガイモを作るので、どうしても準備と植え付けに時間がかかります。今年は昨年より味を濃くするために、少し管理方法を見直す予定。美味しくなれよ。

最近006分解してフレームを露出させました
■ 2021年 春分の

狭い場所で重量物を運ぶのに便利な機械が「運搬車」…なのですが、風天にはありません。小さなものでも新品で買うとけっこういいお値段がするのです。そこで古い「ハーベスター」という機械を買ってきてエンジンとフレームだけにして、運搬車に改造することにしました。

ハーベスターとは、つまり自走式脱穀機のこと。米や麦を脱穀するための機会です。これとは別に作物を刈り取って結束するのが「バインダー」、それを合わせて一発処理できるのが今主流の「コンバイン」なのです。つまりハーベスターは今や需要があまりなく、中古を安く買えたというわけ。まだ脱穀部分を分解しただけですが、運搬車として活躍してくれるのが楽しみな機械です。

最近005巣の入り口でダラダラしてるアリたち
■ 2021年 啓蟄の

季節は春の始まりの啓蟄へ。だんだんハチが飛び、カエルが歩き、クモが走り、コジュケイが絶叫するようになってきました。生き物の動きが活発になってくると季節を感じますね。真冬に元気に跳ね回ってるのはイノシシくらいなものです。

画像は家の近くで見つけたアリの巣。暖かいような寒いような天気で、巣の入り口でたむろしてダラダラしていました。お前らも働けー、とばかりに息を吹きかけてみましたら「ひゃあ!びっくり!」という感じで慌てて動き始めていました。

最近003梅の開花が始まりました
■ 2021年 雨水の

暖かいところでは梅の花が咲き始め、春の訪れが近づいている気がします。農家は季節の移り変わりを肌で感じながら仕事ができるのが、良いところの一つだなと思います。草刈り中に小さなクモがたくさん逃げていくのを見て、気温の上昇を実感したりもしますよ。嫌な人は嫌でしょうけど。

最近はテレワークも定着してきたような雰囲気ですが、実際にテレワークしている・できているのは働く人全体の2割前後なのではないでしょうか。当てずっぽうの予想ですけど。職場に行けなければ成立しない仕事だってたくさんありますからね。僕も疲れた時は「テレファーム」を夢想しますが、体を動かさないとかえって調子が悪くなるので、今のままがいいのかもしれません。

最近003畑の随所にあるイノシシの糞
■ 2021年 立春の 2■

畑の草刈りをして春の準備を進めていますと、あちこちにゲンコツよりも大きな糞が落ちています。にっくきイノシシたちの糞です。体が大きいと食べる量も多く出すモノもおおきくなるのでしょうか。画像は比較的「できたて」のものと思われます。勘弁してほしいなあ。

しかし先日の夜中の地震には驚きました。村田町は震度5強とのことでしたが地盤によって揺れ方はかなり違い、我が家はおそらくさほどでもなかった部類。ひどいところでは家の土台がずれたり、家の中のものが散乱したりと大変な様子です。東日本大震災の時は、大きな揺れの数日後に「本番」がありました。いつ本番が来てもいいよう、備えはしているつもりです。皆さんもお気をつけて。

最近002二回目の除雪を終えた、家に至る細い道
■ 2021年 立春の

暦の上では春を迎えましたが、何か畑で仕事をしようとすれば雪が降り、思うように事が進みません。今日も朝に一回、昼前に一回除雪トラクターで出動。山の上にある我が家は、あまり積もらないうちに除雪をしないと車での上り下りができなくなるのです。途中のクランク部分がなかなかの急坂でして。

ようやく二回目の除雪を終えて、ニワトリたちに野菜を食べさせ水を補給して、やれやれと思いながら家の中へ。ふと外を見ると、またぼたん雪がボンボコ降り始めています…。この調子だとまた少し積もるなあ。


最近001薪ストーブを堪能するゴロー
■ 2021年 大寒の

寒い日が続きます。個人のお客さんへの定期宅配は春まで基本的に休止となり、飲食店さんへのお届けも遠からずストップの見込みです。それでも春の準備は始まっており、畑周りの草刈りやら種の在庫確認やら道具のメンテナンスやらで相変わらず忙しい日々です。

配達が完全休止となっても遊んでいられるわけではなく、むしろ春の準備を集中的に実施する期間となります。野菜農家は一年中休まる暇がないのです。好きでやってるからいいですが、これが「やらされてる」状況ならブラックの極致でしょうね。いつもバタバタしている人間をよそに、動物たちだけはいい身分。